改善のための基本的なあるべき姿を解説します。
あるべき姿は、
「物の流れ、情報の流れに停滞がないこと」です。
もし製品に停滞があり、在庫が溜まれば、在庫管理の費用が必要ですし、
在庫の品質低下を招くこともあります。
簡単な例でご説明します。
例えば、
1~3工程あり、1工程でボルトに青いナットを締める作業(20秒)、2工程でボルトに黄色いナットを締める作業(30秒)、3工程でボルトに赤いナットを締める(10秒)一連のラインがあるとします。後工程の情報がなく各工程が生産し続けると、
下図のように、1個あたりの完成時間は30秒かかり、作業の遅い2工程目に在庫が溜まってしまい、様々な在庫ロスが発生します。また後工程からの情報がないことで、後工程に異常が起き、止まってしまっても前工程が作り続けて在庫が溜まってしまうことがあります。
いわゆる押し込み生産と言います。
しかし、下図のように作業バランス(作業を工程ごとに均等に振り分け、20秒になるようにする)を見直し、後工程の情報を伝えるよう改善することで、在庫ロスはなくなり、1個当たりの完成時間は20秒に減らすことができます。
いわゆる後補充生産です。
単純な例でご説明しましたが、あるべき姿はどの業種・職種でも同じです。物・情報の停滞を無くすことを、ぜひ目指してください。