仕事×改善 vol.2
渡会園芸 渡会 卓也(28歳)

父親の家業を継ぎ、鉢植え用植物を生産する鉢花農家として7年目。オーストラリア品種を主に扱い、鉢植えとしては中~上級レベルとなる珍しい植物を扱う。新たに商品開発を行い、各種展示会などにも出店することで、鉢植えの普及活動に努めている。渥美半島の花のPR団体「花名人」メンバー。


 

最終的に使う人のことを考える

-鉢花に関しての特徴を教えて下さい。hachi_1

鉢花が他の農産物と大きく異なるのは、売り先が市場ということです。普通は農協に売って終わりですが、我々は農協は出荷を依頼する場であり、最終的な売り場は市場になります。

市場を相手にするということは、市場の欲しいものを欲しい量だけしか売れません。だから、市場に合わせてこちらも作っています。

でも市場の担当者の言うことよりも、もっと大事なのは使う人の声です。末端のお客様が何が欲しいのかそれに合わせて作れれば売れます。

 

プラスチックの鉢花にシェアを奪われる

-農業はどうすれば良くなりますか?

やはり最終的なお客様のことを考えるのが大事ですね。そのため、何が次に流行るのかを常に研究しています。園芸でキーパーソンとなるような方に自分の名前を売って、つながりを持ち続ける。農家も営業マンと同じですね。

誰かのマネをして鉢植えを作っても、安く叩かれるので、我々は新しい品種で、しかも中~上級者向けの鉢花に絞って、なるべく競争にならないように心掛けてます。

最近では、フェイクグリーンと呼ばれる植物を模したプラスチック製品が脅威です。フェイクグリーンは偽物なのだけれど、消費者には人気。かっこいい横文字の商品なんかには負けたくないと思って頑張っています。

 

 

日々改善。農家こそ新商品を考える

-今後目指していることは?

新しい新商品が普及するといいです。我々は単に自然に育てて出荷するのではなく、市場の要求に合わせて、「仕立て」と言って切ることで長さを変えたり、棒で茎の曲がりの癖付けをしたりします。

それ以外にも寄せ植えをすることで新しい商品を作って、展示会にも出店します。色々な種類を組み合わせることで鉢植えは綺麗に見えますが、単純に寄せ植えすればよいというものではないです。しっかりと根が張るためには、配置や最初の個々のサイズも影響します。

花屋さんにでも簡単に寄せ植えが出来るように寄せ植え手順なども展示会で広める活動も行なっています。花屋さんに寄せ植えのアフターケアしてもらえる環境になってほしいですね。売れ残っても大きなサイズとして寄せて売ることで、廃棄ロスも減っています。日々改善して、新しいことを考えていくことが大事ですね。

 

 

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